【特集】突出した音楽性・センスを感じさせる女性ボーカルバンドのサーキットイベント 『華の乱』主催者に迫る

【メンバー】齋藤 孝(下北沢ReG / 華の乱実行委員会) / 吉田 聖永(華の乱実行委員会)

2018年6月17日(日)に下北沢ライブハウスにて開催される、ライブ力に特化した女性ボーカル限定のサーキットイベント『華の乱』。3回目の開催となる今回は、前回より会場を増やし4会場。出演アーティストも全42組となり、過去最大規模での開催となる。華の乱実行委員会の2名にイベントへの思いを語ってもらった。

[インタビュー・編集:森本真一郎 撮影:あおきこうた]

男も女も関係なくカッコいいと思えるバンドを女性ボーカルだけに絞ってブッキングしていくっていう部分に価値を求めたい(齋藤 孝)

—まずは、開催の経緯を教えてください。

齋藤:もともと下北沢ReG主催の女子ボーカル限定のサーキットイベントがあったんですが、諸事情で継続出来なくなった際に「誰か引き継いでくれないか」という話があって、自分が手を上げたのがきっかけです。

ーーせいんさん(吉田聖永 ※以下せいん)もその頃から関わっていたのでしょうか?

せいん:そうですね。

齋藤:割と早い段階から、「せいんさんとやりたい」って話はしてました。「自分が引継ぎます」ってなった時に、よくよく考えたら「俺はそんなに女性ボーカルバンド担当してないから得意じゃないぞ」って思いました(笑)。それで、せいんさんに相談したのがきかけですね。「一緒に何か面白いことやりたいな」って思ってたので、じゃあ具体的なコンセプトやタイトルも含めて、詰めて行きましょうよって言うのがスタートでした。

ーー以前のイベントをそのまま引き継ぐというよりは、むしろ新しく立ち上げた感じがしますね。

齋藤:良くも悪くも女性縛りとなるとアイドル性というか、どうしても「女の子」という部分だけが特化したイベントになりがちですが、そうではなくてバンドのセンスや、音楽性を重視したり、男も女も関係なくカッコいいと思えるバンドを女性ボーカルだけに絞ってブッキングしていくっていう部分に価値を求めたいというか。当初2人で話し合った部分はそこですね。

ーー集客の問題などを考えると、多少アイドル的な要素も取り込みたくなりそうですが、その点はどうですか?

齋藤:興業的な面だけで言っちゃえばそうかも知れないですが、『華の乱』に関してはもうそこは関係ないって振り切ってます。広い音楽リスナーや、それこそバンドマンが見ても「かっこいいな」「センスあるな」って思って貰えるようなラインナップを集めるだけでいいと思ってます。むしろ「そこがブレたらもうやる意味ないよね」ってところからスタートしました。

せいん:そもそものコンセプトが「女性ボーカルバンドのイベント」ではなく、単純にひとつのバンドとして、音楽として、発信していきたいと思っているので、ただそれだけですね。

ーー今回のラインナップですが、知名度のあるバンドからまだ無名のバンドまで、幅広くバランスが取れている印象ですが、その点いかがでしょうか?

齋藤:「ライブハウスに根差したサーキットをやりたい」という思いがあって、単純に名前が売れてるバンドを集めようというよりは、ちゃんと自分たちが推して行きたいバンドを都内に限らずリサーチして、まずはライブハウスでブッカーとして繋がって、「一緒にイベントを通してバンドを売って行きたい」という思いが強いですね。そういう意味ではイベンターさんが組むような興業的なサーキットとは少し毛色が違うように映るかと思います。

ーー嘘とカメレオンのように、ここ数年で一気に知名度が上がったバンドも出演しますが、その点で何かブッキングをする上で影響はありましたでしょうか?

齋藤:嘘とカメレオンは初年度から出てくれているんですが、自分たちと関わって一緒にイベントを作ってきて、ちゃんと売れて行きました。それが『華の乱』の根幹なのかなって思ってます。

ーー関西のバンドが多い印象ですが、その点はどうでしょうか?

せいん:初年度から関西のバンドが多く出てるんですが、以前から「関西のバンドが面白い」っていう話は聞いてたんで、実際に見に行ってみたり、そこのライブハウスの方と話したりしてました。そこで大阪と下北沢で交歓イベントをやることもあって、より関西のバンドの強みも分かってきましたし、関係も深くなったと思います。

ーー音楽的に魅力的なラインナップが揃ってますね。

齋藤:そこは推して行きたいです。やっぱり女性ボーカル限定のサーキットっていうとバンド側も構えるんですよね…。「そういうイメージ付けたくないです」とか「男性のお客さんさんが多くなっちゃいますよね」って感じるバンドも多いと思うんですけど、逆に「『華の乱』はそうじゃないから」って言えます。バンド側からもターゲットを絞らず「全リスナーに向けた、かっこいいバンドを純粋に集めたサーキットですね」って言われるようになったので、それが純粋に嬉しいですね。

せいん:普段だったら「女性ボーカル縛りはちょっと…」って言われることもあるんですけど、華の乱に関してはブッキングも年々組みやすくなりました。反応が良いというか、バンドを呼びやすくなりました。

モチベーションが異常に高すぎるとか、お客さんに対するアプローチが異常すぎるとか、そういう異常さがあると「おお!」ってなります(せいん)


ーー2人にとっての「魅力的なバンド」の基準はありますか?

せいん:何か1つでも異常な部分を感じさせるバンドかな。モチベーションが異常に高すぎるとか、お客さんに対するアプローチが異常すぎるとか、全部良い意味なんですが、そういう異常さがあると「おお!」ってなりますね。そういうバンドはだいたい半年後、1年後には全然違うバンドになってると思うので、それが無いと逆にあんまり気にならないかも知れないです。

齋藤:例えば演奏力、歌唱力、ステージングなんかのパラメーターを作ったとして、正五角形になるバンドはあんまり興味は無いかな。むしろ何か1つでも「うわー、ハンパじゃねえわ。頭おかしい」って思える箇所があって欲しい。パラメーターにするとへこんでる箇所があってもいいから、ひとつ突出したところというか。それは音楽だけじゃなくてもその他の活動で「これは絶対他のバンドとは違うよね」というものを持ってるバンドにセンスを感じますね。

ーー最後になりますが、『華の乱』へご来場予定のお客さんや、この特集を読まれた方へメッセージをお願い致します。

せいん:いま現在好きなバンドがいて、それをもちろん見て貰いたいっていうのはあるんですけど、やっぱり「知らないバンドもぜひ見て貰いたい」という思いが強いです。好きなバンドを見つつ、「名前聞いたことあるな」「気になるな」っていう新しいバンドにも、ぜひ足を運んで貰いたいです。

齋藤:僕も同じですね。サーキットをやってる意味って「新しいバンドに出会って欲しい」というのが1番大きいので、ご来場予定のお客さんも、まだ悩まれてる方も、6月17日までに全バンドの音源を聴いて予習してみて欲しいですね。そこで「あ、このバンド気になるな」っていうのが居たら、ぜひ現場で見て欲しいなって思います。あと、この日がゴールでは無いから、6月17日以降の全バンドの活動にも注目して欲しいなって思ってます。そう言った意味で、新しいきっかけの1日になればと思っていますんで、ぜひ42バンド予習してみてください。

▶イベント情報
華の乱-2018-
【日程】2018年6月17日
【会場】東京 下北沢ReG / 近松 / MOSAiC / WAVER
【出演】
<第1弾解禁アーティスト>
I-RabBits / brat toy box / First Impression(大阪) / lical(大阪) / コトフル / 卯ノ花クダシ / 午前3時と退屈 / Egw Eimi / RagRats / ハローモンテスキュー (岡崎) / アイスカルフ(大阪) / the tiny(大阪) / カトキット (京都)

<第2弾解禁アーティスト>
babysitter(名古屋) / KITANO REM(大阪) / QB and planets(滋賀) / アノアタリ / ゼノ(大阪) / metro polica(大阪) / パスワードの人 / フリツモジ (神戸) / SEKIRARA(大阪) / My Girl(大阪) / vivid undress / Split end(奈良)

<第3弾解禁アーティスト>
花魁少年 / ラパンテット / The;Cutlery / 虎の子ラミー / センポクカンポク / テオリア / イエロウと熱帯魚 / ネクライトーキー / Lady.Madonna / AND LORELEI(松本)

<第4弾解禁アーティスト>
絶景クジラ(大阪) / ariel makes gloomy / REDO / 気休めとディープ

<最終解禁アーティスト>
嘘とカメレオン / WORLD WAND WOOD / アイラヴミー

▶関連リンク
華の乱-2018- Twitter