SHELTER × ERA × 近松 店長座談会。下北沢におけるライブハウスの現状と未来

仕事と趣味と私生活が全て一緒になってる。(久保寺)

ーーぶっちゃけた話、ライブハウスの労働ってブラックですか?

森澤:めちゃくちゃブラックですよ。拘束時間も長いから、働いているスタッフには出来るだけ遅く出勤してもらうようにしています。

久保寺:みんな感覚が麻痺してますよね。

ーー働いているスタッフは時給制ですか?

森澤:受付やドリンクなどのホールスタッフは時給で、PAや照明などのいわゆる技術系のスタッフは日給です。昔に比べて最低賃金が上がったことで、ライブハウスでもしっかりと稼げるようになりましたよね。

久保寺:僕が働き出した頃は、時給650円でした(笑)。

ーー店長や経営者になると、24時間体制で出演者やイベンターと連絡を取り合ったりなどあると思うのですが、完全にオフになる時間はありますか?

久保寺:やっぱり常にメールはチェックしていますね。でもそれが苦ではなくて、僕は仕事と趣味と私生活が全て一緒になっているので、完全に感覚が麻痺してますね。

森澤:ブラックって言うようになったのって最近で、昔は給料が安くても楽しめる人しか残れない業界だったんですけどね。

ーー義村さんはどうですか?

義村:給料とか休日の数など、色んな水準を世の中と比較したらブラックなのかな。でもライブハウスの人は出勤時間が午後だったり、髭を生やしていても何も言われないし、そういう部分でバランスが取れてるような気はしますね。

ーーそれでプラスマイナス0?

義村:いや、給料安いしやっぱりマイナスじゃないですかね(笑)。

一同:(笑)。

森澤:でも良いライブを見たら、プラスマイナス0になりません?

久保寺:そこの感覚が麻痺してるんでしょうね。

森澤:そうですね(笑)。

ーー働いていて、キツいと感じることはありますか?

森澤:うちのライブハウスは若いスタッフが多いので、バンドや仕事に対しての姿勢を教えたりするのが大変ですね。

義村:毎日やっているとルーチングワークになってしまって、甘んじてしまう瞬間がどうしてもあって、そこのモチベーションの保ち方が悩みですね。

下北沢の店長達がそれぞれの特性を活かしたら、野外フェスに負けないイベントができる。(森澤)

ーーアーティストをマネージメントするための事務所や、音源を売り出すためのレーベルがある中、ライブハウスって結局どういうことを担っている場所だと思いますか?

森澤:僕はライブハウスは音楽業界の全てだと思っています。ライブハウスでレコーディングも出来るし、マネージメントもレーベルもやろうと思えば何でも出来る。逆にマネージメント事務所やレコード会社は、今後無くなって行くと思います。

ーー今がその変わり目だということですか?

森澤:そうですね。ライブハウス業務以外にマネージメントやレーベル業などをしっかり担って、全国のライブハウス同士が繋がって行ければ面白いなと思います。

義村:ライブハウスがレーベルを持てば、もしCDを出してそれが売れなくてもライブをやって回収することも出来るし、そこが強みですね。

久保寺:確かにライブハウスって全部出来ますよね。

森澤:僕は下北沢の店長達がそれぞれの特性を活かしたら、野外フェスに負けないイベントが出来ると思っています。それを違う土地でやるのではなくて、下北沢でやるのが面白いなと思っていて。例えばSHELTERにDragon Ashとか出たら面白いじゃないですか(笑)。そういうことをやってみたいですね。