MOSAiC森本のほぼ毎日コラム【7月】

「言葉って難しくない?」

7/7(日)

7月に突入しました。
今年も半分過ぎましたよ。
早い!
Twitterにも書きましたが、7月はMOSAiCの15周年アニバーサリー月間でございますよ!
恒例の白フェスや、新しいサーキットイベント「KITAZAWA UNPLUGGED FES」も開催されますので、ぜひ遊びに来てください!

さて7月に入って前半に、”下北沢ろくでもない夜”の原口さんによる企画、

「ライブハウススタッフによる飲み会」

というのが行われ、それに参加してきました。

深夜の下北沢ケージに各々缶ビールなどを持参してぞろぞろと集まり、

”ああでもないこうでもない”

とおしゃべりをした後、結構な人数で居酒屋に流れ込むという美しい宴。

私もきちんとしっかり酔っ払いまして、久しぶりに朝方まで飲んでしまいました。
心配なのは若いライブハウス女子スタッフに、セクハラ的なことをしていなかったか、気になります。
してたらすいません。

しかし屋外でいい歳した大人が結構な人数でお酒を飲んでいたのに、よくお巡りさんに怒られなかったなと思いました。

そうそうMOSAiCってイベントにもよりますが、夜遅い時間に大声で騒いだりすると、近隣の方から通報があってお巡りさんがよく来ます。(当たり前ですが)

ここ数年だと、だいたい「KNOCKOUT FES」とか「白フェス」とか、あと年末イベントの時とか、むしろお巡りさんがくるたびに私も”ああ、またか”という感じで

「まいど!まいど!」

という風に手を振って”馴染みの友達と再会”みたいな感じになっています。いやそれはないか。

もう本当に近隣の方々には、大変ご迷惑ばかりをおかけしております。。
重々承知しております。。

22時ごろを過ぎるまでは近隣の方々も寛大なのですが、さすがにそれ以降の時刻になると怒られます。当たり前です。

そして毎回お巡りさんが来て、いろいろ注意を受けるということですね。
いつもご苦労さまです。

これまでに何枚の名刺をお巡りさんに渡したか、分かりません。
お巡りさんが来るたびに、名前や住所を聞かれるので、もう先に名刺を渡すようになったわけですね。

お巡りさんにもいろいろなタイプがいて、同じ注意をしに来るにしても態度の差みたいなのが割とあるのですよ。

なんというか、イヤ〜な感じのお巡りさん?
そういうのもいます。

その日登場したお巡りさんは、私より一回り以上離れた若者という感じでしょうか?
肌も白く、なんというか目に輝きの無い青年。

「いつもすいませんすぐ静かにさせますので!」

と私が慌ててそのお巡りさんの元に駆け寄ると、目も合わさずに

「はい名前、はい住所、はい生年月日、オタクはこのお店のナニ?」

と言うのでした。

”オタクはこのお店のナニ”

という言い方。

「あ、えっと、、名前は、、えっと森本と申しまして、、」

とついオドオドしてしまうと、

「いざとなればこんな店なんとでも出来るんで。許可証あんの?この店」

と、またこちらの目も見ず言うのでした。

店内の様子を

”まったく呆れたもんだよ”

というような死んだような目をして見つめてる。

うーんなんなのだろうか。
私は腹が立つというより、その言い方というか態度に驚いてしまったのでした。

人間同士、目と目、心と心。
会話のコミュニケーション。
言葉は時に凶器になりますよ。

”言い方って大事やなー”

と改めて思ったのでした。
いや、もちろん悪いのはコチラなんですがね!

その若造は去り際にもう一度言うのでした。

「いざとなればこんな店なんとでも出来るんで」

その言葉の裏側をには、

”警察という国家権力をナメるなよ”

ということなのでしょうか。

哀れに思うのでした。
警察という組織、看板が君をそうさせているのだなと。

例えば昔だと、厳しくも温かい、一本スジの通った、懐の広い、昔気質の、器のデカイ、いいお巡りさんもいたものです。たぶん。

ある日小太りで見た感じ50歳くらいの、おちょぼ口のお巡りさんが登場しました。

「あのね、お楽しみ中のところ悪いんだけどね、本当に気持ちはわかるんだけどね、近隣住民の方からね、110番が入っちゃってね、ライブイベントということでね、若い人たちのね、大事なお楽しみというのは分かるんだけどね、もう少しね、お静かにですね、お願いしたいと、そういうわけなんですね。」

お巡りさんはおちょぼ口をとんがらせて、額の汗をハンカチで拭いながらそう言うのでした。

「本当にすいません!すぐ静かにさせます!本当にすいません!」

そう言って私は焦った感じであたふたと対応を始める。
すると小太り50はそんな私を見て、また口をとんがらせながら、

「下北沢はカルチャーの街ですからね、本当はもう少しね、寛大でもいいと思うのですがね、ただ110番が入っちゃうとね、こればっかりはね、仕方ないのですよね。でもあれですよ。私も音楽が大好きなものですから、今度非番の時にでも遊びに来ますよ。でもこんなオジサンが来るところじゃないか。フッフッフ」

と言うのでした。

なんて感じのいい人。

「ぜひ遊びに来てくださいませ!そしてお酒でも一杯ご馳走させてくださいませ!いえ!いけません!私にご馳走させてください!お代??めっそうもございません!」

という感じで、私はついついヘコヘコした高倉健みたいな感じになってしまうのでした。
まさにこれが人情というやつなのかしら。

相手に伝える言い方というか、言葉選びというか、これってとてもデリケートで難しいものですね。
例えば女の子を口説くにしても、言い方ひとつ間違えればとんでもない結果になることもあります。
だから慎重に言葉を選びながら、態度で示してムードを作ってという話になる。
これにマニュアルは無い。

これは歌も同じなのかも知れない。
どうすれば言葉がスっとリスナーに届きやすいのか、誰も教えてくれない。
言葉、歌い方、目線とか、いろいろ研究してもキリがないくらい。
それだけ奥が深い。

同じメッセージを伝えるにしても、日本語って表現方法が沢山あるから、アーティストはそこを研究して自分なりの言葉とか表現方法を磨いていかないといけないのかも知れない。

そしてそんな私も、無意識のうちにバンドを傷つけてしまう言葉を放ってるかも知れない。
精算の時とか。

何気なく放った言葉で、その人を傷つけたり人生狂わせたりっていう可能性もある。

言葉って難しいね!

おわり。

▶プロフィール
森本真一郎(もりもとしんいちろう)
下北沢ライブハウスMOSAiC 店長
1978年10月7日生まれ B型
兵庫県出身 関西育ち

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